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　近年、どこのパチンコ店にもごくごく当たり前のように設置され、幅広いファン層に親しまれているカジノ 仮想 通貨。

　いまのようにカジノ 仮想 通貨がパチンコと並ぶ娯楽遊技機として広く普及するに至ったのは、いまから43年前の1980年に起こった「革命的な出来事」に起因する。

　それ以前の遊技機としてのスロットマシンは巨大なアップライト型筺体で、設置するためには相応のスペースを必要とされたうえに、なにより価格が非常に高価だった。

　それを、当時最新のエレクトロニクス技術を用いて小型化。工事不要でパチンコのシマにすっぽり収まるようになるとともに価格の方もグッとプライスダウンしたことで、一気にパチンコ店への導入が進んだのである。

　このパチンコ型スロット…略してカジノ 仮想 通貨を初めて世に送り出し、遊技業界の歴史を大きく動かしたのが、関西の老舗メーカー・尚球社。『ジャックポット』シリーズで知られる、現在の岡崎産業である。

　同社はその後、 2号機時代や3号機時代にも、旺盛なチャレンジ精神をもって斬新かつ画期的な仕様やゲーム性を持つマシンを続々とリリース。都度、話題と注目を集めた。

　今回ご紹介する、1996年春リリースの4号機第5弾『カジノ 仮想 通貨』も、そんな尚球社ならではのユニークなアイデアが盛り込まれた1台である。

■カジノ 仮想 通貨

　機種名にちなみに、「冒険」をテーマにしたポップなデザインが印象的な本作。仕様自体は同社のそれまでの4号機の流れをくむ、オーソドックスなAタイプ。

　役構成をみると、3種類のビッグと2種類のREGを搭載し賑やかな感じだが、意味深な2種類の3枚役も気になるところ。後述するが、この2種類の3枚役が、本作のゲームを特徴づける大きな要素となっていた。

　スペックは、低設定域では大きくビッグに偏った荒波仕様、高設定域では両ボーナス交えての連続性を重視…といった確率配分。REGの出現頻度で高設定か否かおおよそ判断できそうな感じだが、実はすべての設定を細かく正確に絞り込むことが可能だった。これもまた、後述させていただく。

　ゲームを彩る出目演出については、先発の『ラッキーチャンス』や『ハットトリック』を発展的継承。ボーナス絵柄が左右でハサんでL字型やV字型、一直線などに並べば、チャンス到来となった。

　その他、ハサミ打ちでの2リール確定パターンも多々あり、なかなかのバリエーションで打ち手を楽しませてくれたのだが、本作の出目演出でなによりユニークだったのが、フラグ成立後の「3枚役の逆転現象」である。

　先述のとおり3枚役は、「マンゴーの3つ揃い」と「2連チェリー＋魚orマンゴー」の2種類があり、通常時は基本的に前者を優先する。ところがボーナスフラグ成立後は一転、後者を優先した制御に変更、すなわち「チェリーが頻発するとチャンス到来!!」となる寸法である。

　まぁ、5号機以降のマシンと違って当時は小役重複などなかったし、さらにいえば3号機までのマシンのような等倍返し機能もなかったので、さっさとボーナスを揃えてコインロスを最小限に抑えることが得策だったわけだが、演出としては非常にユニークかつ画期的であったことには違いない。

　最後に、件の設定看破について触れておこう。当時の4号機Aタイプ機は、イン・アウト枚数に応じて高低2種類ある小役確率を切り替え通常時のベースを一定に保つ小役補正機能が多くの機種に搭載されていたのだが、その要となる差枚数カウンタの減算値が本作の場合は全設定で異なり、所定の手順を踏むことですべての設定値を看破することができたのである。

　ポップなモチーフ＆デザインと多彩かつユニークな出目演出に加え、有用性の高い攻略要素も盛り込まれていた『カジノ 仮想 通貨』。全設定看破についてはメーカーの意図したことではなかったとは思うが、ライトユーザーからプロ志向の強いプレイヤーに至る幅広い層に人気を博していたものと、少なくとも自分は記憶している。